頭のポンプは健康のバロメーター
ここまで、胸郭について書いてきました。
今回からは最後のポンプ、頭部についてです。
赤ちゃんの頭蓋骨が動いていることを知っている ひとは多いと思います。
でも本当は大人の頭部も動いているのです。
それも一分間に8~12回のリズムで膨らんだり しぼんだりしていることが分かっています。
この動きは「頭蓋仙骨リズム」といわれています。
頭が膨らんだりしぼんだりして、ポンプのような 動きをしている。
では何を送り出しているのでしょうか?
それは「脳脊髄液」という液体です。
この液体を頭部から背骨の脊柱管(脊髄が 通っているところ)へ送り出しています。
この動きは、運動したり眠ったりといった体の 状態の変化にほとんど影響をうけないリズムを もっています。
そういった意味で、心臓や胸郭の動きとは まったく別のリズムと言ってもいいかもしれません。
この頭の動きが大きく振幅していると、健康度が 高いとされます。
逆に、体の状態が悪くなると、振幅が小さくなり 回数が増える傾向があります。
ですから、この動きを確認すれば、その人の健康度も ある程度把握できると言えるのです。
頭のポンプの働きが十分で、一回ごとに脳脊髄液 をつよく背骨の方に押し出すことができれば、 背骨の中の脊髄全体を良い状態で維持できます。
つづき、また次回に。