悟ったあとの世界

悟ったあとの世界について、プンジャジとラマナ・マハルシ そしてラメッシ・バルセカールの語るところは少し 違うようです。

前者2人は「至福」といった言葉を使っていますが、 ラメッシは「たんたんとした毎日がただ過ぎていくだけ」 といったような表現をしています。

悟り後の世界にも、人により感じることが違うので しょうか。

さて、悟った後、人間性が変わることはないのかも しれません。

それでも、確実に変わってしまう事。

それは自分自身への認識、他者への世界への感じ方の 変化でしょう。

そこには苦痛というものがもはやないようです。

かつて空海が一番古い弟子であり甥っ子と死別したとき、 「悲しいかな、悲しいかな」 と繰り返した後で、

「悟りの境地に至れば、この悲しみも幻であることは 分かっている。しかし今は悲しいのだ」

といったように表現しています。

つまり、この時点ではあの空海でさえまだ悟りの境地に 達してはいなかったということですが、

悟ってしまえば、自分に苦痛をもたらすものはもはや 一切なくなってしまうのでしょう。

人が何かを問題だ、ストレスだというのは、それが 苦痛をもたらすからです。

人間性の変化を求めるのも苦痛を取り除きたい心理から 起きる欲求です。

ですから、悟ってしまえば人間性うんぬんももはや どうでもよくなるでしょう、

さて、人間性の話に戻ってきたところで、 人が選択肢をもたないということとの関連で

「偉人の生き方」

について次回考えてみます。

50. 偉人の生き方

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