あまり知られていない手法ですが、おそらく

 

「知る人ぞ知る」

 

手技療法として「律動法」というものがあります。

 

いろいろな手法を勉強していくと、そのうちたどり着くのが

この手法なのかもしれません。

 

僕も実際に習いに行ったことはないのですが、DVDをみた感想はとにかく

 

「繊細な反応が分かる人にしかできないだろうな」

 

というものです。

 

この手法は検査・施術ともに独自なものがあるのですが、

検査は一言でいうと筋力検査です。

 

施術・整体業界にはいろいろな検査手法がありますが、

とてもメジャーな検査法であるにもかかわらず、筋力検査を使っているひとは

意外に少ないのではないでしょうか。

 

O-リングテストなどに取り組んだことのある人ならわかると思うのですが、

検査時に先入観が少しでも入れば成立しない検査ですよね。

 

だから簡単なようで意外に難しい。

 

そんな筋力検査を自由自在に操っているのが茂木氏です。

 

というか、検査以前に体の反応が分かってしまっているのかもしれません。

 

検査ー手技ー検査

 

という手順は鉄板ですが、律動法でもまさにその順序に則って進行します。

 

整体をやっている人で、検査抜きでいきなり施術に入るような

スタイルの人も少なくないと思いますが、それだとなかなか安定した

施術結果がでないので、何かしら検査は入れた方が良いと思われます。

 

簡単な検査は圧痛とか筋肉の緊張度とか可動域とか。

 

筋力検査は難しい部類で慣れが必要ですね。

 

実際には可動域の検査なんかも、正しく行うのは結構難しいかもしれません。

 

でも、検査に始まって検査で終わるスタイルにもっていかないと、

リラクゼーション的な要素が強くなるので、治療という方向性なら、

検査は導入していく必要があるかなと思います。

 

さて、このDVDでは、メジャー診断法なる項目があります。

 

これの意味するところは、

「問題のあるところで、より主導権をもっている問題はどこか?」

というものです。

 

主導権とは、いいかえればより深い問題ということになるでしょうか。

 

カイロをやっている人にはなじみ深い理屈だと思うのですが、

その診断方法はおそらく全く違います。

 

この診断の際にもやはり筋力検査を使うのです。

 

このDVDを見ていると、筋力検査さえ的確に行えたなら、

それだけでかなり凄腕になってしまうことが想像されます。

 

そして、律動法で使われている「TRテスト」は患者さんに力を

入れてもらう必要がないので、かなり便利な方法だと思います。

 

このメジャー診断法は、おそらく今後日本で広まっていくであろう

 

「メカニカル・リンク」

 

というオステオパシーのテクニックの根幹的概念

 

「抑制バランス」

 

と考え方的にかなり似た診断方法です。ただ、方法論はかなり違います。

 

今回のレビューは、実はその共通点について書きたかったのです。

 

熊谷さんの動画なんかでも、

「この仙骨の問題は、肩でとれそうですよねぇ」

とかおっしゃっているのも同じ内容です。

 

この症状がどこから引き起こされているのか?というのは施術のキモですよね。

 

こういった検査を簡単にやってのけられるようになりたいですね。

 

「抑制バランス」の検査なんかも、とても繊細な感覚が必要だと思われます。

 

オステオパシーを普段から使っている施術者にも、メカニカル・リンクは

難しいと聞き及びます。

 

何とかして、感覚を研ぎ澄ましていきたいですね。

 

このメジャー診断法のところだけでも見てみる価値はあるでしょう。