はじめに立禅からはじめる理由
さて、丹田にエネルギー・気を集めるという話の 途中でしたね。
この訓練の際、三円式タントウ功=立禅をするという 話ですが、これはいわゆる定番といってもいい訓練です。
やってみるとわかりますが、膝を少しまげて立っているので、 長時間やっているとなかなかしんどい姿勢です。
どこがしんどいのかと言えば太ももですよね。
ではなぜこの訓練が初心者向きなのでしょうか。
それは前回まで話していた、意念を用いたときの 失敗である、頭痛や吐き気を抑える効果があるからです。
失敗は気が頭に集まった結果と言う話をしました。
気功の訓練を始めたころは、こんな失敗が起きやすいのです。
しかし、立禅をやりながらやると、足に持続的に力を入れて いるので、頭に気が上がりにくい状況がはじめからできています。
ですから、うまく精神的にリラックスできていなくても 失敗しにくいのです。
実は立禅のデメリットもあるのです。
それはなんと
「気を感じにくくなること」
なんですねー。
気を感じやすい姿勢を考えると、 座禅や寝転んでやったほうが感じやすい人が多いのです。
なぜなら立禅とはちがい、体に力が入っていないからです。
ただ、先ほども書いたように意念が失敗しやすい。
そして、立禅にはただそれだけで体を鍛える意味合いも あるので、足をあまり使わない現代人にはとくにおススメなのですね。
足には体の中で一番多く筋肉があります。
ここを強化することは気功の上達にも通ずることは、 太極拳をやったことのある人はよく分かるのではないでしょうか。
さて次回は、丹田での感じ方です。